ゲートキーパー養成講座

養成講座実施の趣旨

我が国では平成10年から14年連続して年間の自殺者数が3万人を超える深刻な状況が続いていましたが、平成24年中における自殺者数は、前年に比べ9.1%減少して3万人を下回りました。
しかし、自殺傾向は急増する以前の状態へ単純に回帰しつつあるわけでありません。自殺(自死)の背景にある悩みや不安が減少しない限り、増加のリスクは残されています。

自殺の原因・動機のほぼ半数を占めているのが「健康問題」で、その約3割〜4割は「うつ病」といわれています。そこで、地域の人々が「うつ病」や「うつ病の可能性のある方との接し方」についての理解や基礎知識を身に付け、地域や職場、教育等の分野において“自殺のサイン”に気づき、軽い症状のうちに専門医療機関の受診につないでいける人材を養成し、ひいては岐阜県における自殺対策の担い手の中核となる地域リーダー養成をめざして、自死から命を守る門番“ゲートキーパー”の養成講座を下記の4回実施しました。

 第1回「ゲートキーパー養成講座」

  • 開催日時:平成25年9月27日(金) 13:00〜16:00
  • 会  場:大垣市情報工房・スインクホール(岐阜県大垣市小野4丁目35番地10)
  • 第1部
     講演者:石垣 琢麿(いしがき たくま)  東京大学大学院総合文化研究科教授
     演 題:「回復力(レジエンス)を高めるうつ病の認知行動療法」
  • 第2部
     講演者:関谷 道晴(せきや みちはる)  養南病院理事長・院長
     演 題:「うつ病のことを知っておこう」
  • 参加者数:264名

 第2回「ゲートキーパー養成講座」

  • 開催日時:平成25年10月21日(月) 13:00〜16:00
  • 会  場:羽島市文化センター・みのぎくホール(羽島市竹鼻町丸の内6丁目7番地)
  • 申込期限:平成25年10月11日(金)
  • 第1部
     講演者:松本 俊彦(まつもと としひこ)  国立自殺予防総合対策センター副所長
     演 題:「自殺予防のために一人ひとりにできること」
  • 第2部
     講演者:天野 宏一(あまの こういち)  各務原病院理事長・院長
     演 題:「アルコール依存症の診断と治療~うつ・自死の側面から~」
  • 参加者数:164名

 第3回「ゲートキーパー養成講座」

  • 開催日時:平成25年11月11日(月) 13:00〜16:00
  • 会  場:多治見市文化会館 小ホール (多治見市十九田町2-8)
  • 第1部
     講演者:川上 憲人(かわかみ のりと)  東京大学大学院医学系研究科教授
     演 題:「日本の自殺の特徴と市民ゲートキーパーとしてできること」
  • 第2部
     講演者:江口 研(えぐち けん)  大湫病院理事長・院長
     演 題:「うつ病とはどんな病気?」
  • 参加者数:138名


    第4回「ゲートキーパー養成講座」

  • 開催日時:平成26年2月10日(月) 10:00〜16:00
  • 会  場:ふれあい福寿会館 302、301研修室 (岐阜市薮田南5-14-53)
  • 第1部
     パネルディスカッション
      オーガナイザー:丹羽伸也(岐阜県精神保健福祉センター長)
      パネリスト:大下大圓(いのちのサポートひだ理事、千光寺住職)
             木下宏明(自死遺族の会「千の風の会」代表)
             茂  幸雄(NPO法人命の文集編集局代表)
             中川勝美(岐阜県断酒連合会代表)
             村瀬忠敬(いのちの電話世話人)
      テーマ:体験事例で語る「ゲートキーパー」活動の心得と備え   
  • 第2部
     グループ研修会
       5つのグループに分かれて話し合い、その後交流会
  • 参加者数:93名